ソーシャルレンディングにおける担保の分析の重要性

ソーシャルレンディングの「担保付」案件=安心できる案件?

近年、日本においてもソーシャルレンディング(貸付型クラウドファンディング)の市場規模が大きくなってきました。日本におけるソーシャルレンディング(貸付型クラウドファンディング)の投資案件は不動産担保付のローンであることが比較的多い印象を受けますが、「担保付」であれば、それだけで投資をして良いものと言えるのでしょうか?

事実、ローン案件に担保が付いていればお金の借り手に信用事由が発生(倒産など)した場合でも担保からの資金回収が図られますので、担保が付いているのとそうでないのとでは雲泥の差があります。けれどもここでさらに一歩進んで考えていただきたいのは、その担保は本当に価値があるのか、ということです。「担保付」という言葉に安心してしまって担保価値を分析しないと、ほぼ無担保に等しいものに出資する状況になりかねませんので、出資金返済の可能性を考察するうえで担保の価値の分析は極めて重要です。

担保分析のポイント

それでは、ソーシャルレンディングの担保の分析では何を確認するべきか、について見ていきましょう。

LTV

まず確認するべきなのは、“Loan To Value(LTV)”と呼ばれるものです。日本語では「借入比率」などと言われ、借入金額を担保となる資産の評価額で割ったものを表します。ローンの掛け目ともいいます。評価額が同じ場合、この値が低ければ低いほど返済可能性は高い=すなわち案件の安全性が高い、と言えます。

資産評価の方法と流動性

LTVを確認するのと同じタイミングで把握をしたいのは、どのような方法で資産評価を出しているのか、ということです。担保の価値として不動産鑑定評価などを外部ないしはソーシャルレンディング事業者が提供している案件がほとんどですが、必ずしもその評価額での売却が保証されているわけではないことは十分に留意してください。
特に「流動性」については心に留めておくことが必要です。流動性とは、どれだけ希望価格(≒評価額)で売りやすいか、ということです。一般的には金額が大きい方が売却に時間がかかる、都心部の案件の方が売却するのが容易、など、いくつかポイントがあります。
また、担保価格が景気の変動とともにぶれる可能性があるので、その点も注意が必要です。

このように担保を分析していくと、同じ「担保付」という表現を使っていても担保の内容によってリスクの高低が全く異なってくることに気がつきます。
「担保付」という言葉を見ても「この案件は担保がついているから安全、出資金はきっと問題なく返ってくる」と信じてしまわず、その担保が担保としてふさわしい価値をもっているのか、正しい分析を行うことが大切です。

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