物件価格の決定要因

不動産投資を行うにあたって、まず物件価格が気になるという方は多いのではないでしょうか。その物件が将来値上がりするかどうかは、大切な判断基準の一つです。それでは物件の価格はどのように決定されるのでしょうか?
今回は、物件価格の決定要因について解説いたします。

 

その1 需給バランス

不動産は個別性が強く、物件の価格を決定する要因には様々なものがありますが、分かりやすい要因として「需給のバランス」が挙げられます。すなわち物件の供給量と、人口動態や賃貸需要などの実需の関係です。供給量が変わらない状態で人口が増えれば需要が高まりますので物件価格の上昇につながり、反対に人口が減って需要が減少すれば物件価格の下落につながる、というのは分かりやすいですね。
例えば、近隣に駅や商業施設が新しくできた場合や再開発エリアで街が整備された場合などは、需要が増加するため物件価格は上昇する傾向があります。

 

その2 マクロ経済

物件価格を決定する要因として、世界経済全体の動きである「マクロ経済」が果たす役割も見逃せません。一般的にマクロ経済が好調なときは物件価格も上昇し、マクロ経済が落ち込むと物件価格も下落するといわれています。
例えば80年代のバブル期や2000年のITバブル、2007年のファンドバブルが発生した際には、不動産価格も高騰しました。その一方で、2000年代初頭から半ばまで米国で続いた不動産(住宅)価格の上昇はサブプライムローンの証券化など活発な経済活動につながり、そしてその崩壊が世界規模の金融危機、さらには不動産市場の悪化を招いたことは記憶に新しいですね。
このように、不動産の価格は世界経済全体の動きからも影響を受けますが、これは一方的なものではなく、相互に影響を及ぼし合う関係ともいえるでしょう。

 

その3 金融機関の融資動向

さらに、金融機関の融資動向も物件価格の決定要因として大きな影響を与えているとされています。一般的に、金融機関の不動産に対する融資姿勢が積極的になれば物件価格は上昇し、不動産融資が滞ると物件価格は下落傾向になるといわれています。
事実、不動産証券化などで多額の不動産が証券化されたり、投機的な融資がたくさん行われたりしたときには物件価格が上昇したので、不動産投資を検討する際には金融機関の融資動向も確認されることをお勧めいたします。

 

「何を買うか」と同じくらい、「いつ買うか」が重要

これまで物件価格の決定要因として、需給のバランスはもちろんのこと、世界経済全体の動きであるマクロ経済や、金融機関の融資動向も大きな影響を与える可能性があることを解説してまいりました。
そして、一般的に経済は好調と不調を行ったり来たりしながら循環的に繰り返していくことを考えれば、「何を買うか」と同じくらい、「いつ買うか」も重要であるといえるでしょう。

 
これらを踏まえて現在の日本の状況を見てみると、4年後に東京オリンピックの開催を控え、経済面では久々の景気上昇ムードになることが予想されます。また、金融面では「大胆な金融政策」を第1の矢に掲げたアベノミクスが進行しており、日本銀行は先般、国内金融機関による不動産融資が急増していると発表したところです。
これらの状況を鑑みると、物件価格が上昇する条件は揃いつつあると見ることもできるでしょう。日本の不動産価格の動向から目が離せません。

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ワインと不動産投資の共通点 ~「天・地・人」の重要性~

誰が言い出したのかわかりませんが、いいワインを作るには「天・地・人」がそれぞれ大切であると言われることがあります。これは不動産投資においても共通することなので、取り上げてみたいと思います。

ワイン

 

ワインの「天・地・人」

ワインにおける「」とはその年の天候を意味するようで、ビンテージなどと呼ばれています。「ボルドーといえば2000年と2005年!」のようなものです。ブドウの収穫時に雨が多く降ると、水分の多すぎるブドウとなってしまい、ワインの味にはマイナスに働くようです。

」とは、まさにブドウ畑のある場所のことで、フランスではテロワールなどと呼ばれています。どのような成分が土地・畑に含まれているか、それらはブドウの栽培に適しているのか、といったことが注目を集めます。

」はまさにワインを作る人のことで、一つのワインには多くの人が関わることになります。ブドウを摘んだり(法律によって、機械で摘むことを禁じている地域もあります。)、発酵させたり、熟成させたり、果皮とともに醸造させたり(赤ワインの場合)、樽を入れ替えたりといった職人芸を通じてワインが作られていきます。

一般に素晴らしいワインには「天・地・人」のそれぞれが素晴らしく作用する必要があると言われています。また、一方で、「天」や「地」に恵まれなくとも、「人」の努力によって、素晴らしいワインが生まれることもあるそうです。例えば、「天」に恵まれなかった年のワインづくりこそが、職人の腕の見せ所と意気込むワイン職人もいるそうです。

 

不動産投資の「天・地・人」

さて、不動産投資における「天・地・人」ですが、「」はマーケット環境、「」は立地・建物、「」は関係者と捉えることができるのではないでしょうか。「天・地・人」がそろうと素晴らしい不動産投資案件になりそうです。
マーケットが上昇局面で(「天」)、立地や建物に問題はなく(例えば、ターミナル駅から近く、競合が少ない大通りに面したオフィスビル。「地」)、しっかりとした関係者(管理会社、賃貸仲介会社、投資にかかるマネージャーなど。「人」)がそろった案件は素晴らしい投資となりそうです。
ワインと同様、マーケット環境の悪い時の案件や立地に問題のある不動産も、投資家の期待にきちんと応える「人」がいれば、その不動産投資案件はしっかりとした出来栄えの案件となることも期待できるでしょう。

 
少しキザですが、不動産投資の際にも「天・地・人」に思いを巡らせてみてはいかがでしょうか?

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プロパティマネジメント(Property Management)とは?

AMとPM。不動産業界では、この単語を聞いて午前/午後と同じくらい、もしかしたらそれ以上に当たり前のように想起される言葉として、「アセットマネジメント(AM)」/「プロパティマネジメント(PM)」があります。
アセットマネジメントが投資用資産のポートフォリオ全体の収益を最大化する業務のことを指すのに対し、プロパティマネジメントは個別不動産の物理的な管理・運用業務を指し、特に収益性の確保・向上を目指した業務をいうこともあります。
この投稿では、プロパティマネジメント業務の概要について解説いたします。

 

業務内容

プロパティマネジメント業務の対象は主にオフィスビル、商業ビルや賃貸住宅で、駐車場や事業用収益物件等を扱うこともあります。業務内容は大きく運用業務と管理業務に分けられます。
運用業務は不動産の運用計画の立案、賃料の設定、テナントの募集・契約等で、管理業務は建物や設備の維持・保全、予算・収支の管理等です。以下で詳しく見ていきましょう。

 

≪運用業務≫

リーシング/テナント管理業務

オーナーに代わり、建物を賃借するテナントの管理業務一連を行います。具体的にはマーケット調査から適正賃料等の条件を見極め、テナント誘致を行うとともに審査を行い、物件の稼働率の向上を目指します。また、賃貸借契約の管理、賃料管理等の他、テナントからのクレーム対応も行います。

 

≪管理業務≫

メンテナンス業務

良好な環境と建物の資産価値の維持は、良質なメンテナンス業務によってもたらされます。そのため、プロパティマネジメント会社は日常的な巡回点検、定期的な法定点検・自主点検、清掃業務等によって建物の保守管理および営繕を行います。このハード面の管理が、入居者や来訪者の印象や満足度といったソフト面にも寄与します。

アカウント業務

賃料等の入出金管理や月次毎の賃借人に対する請求書の発行、各種費用の支払い手続き、年度末の会計報告や税務処理等は想像以上に手間のかかる業務です。プロパティマネジメント会社はオーナーに代わってこれらの業務を行います。

コンストラクションマネジメント業務

建物や設備は年々さまざまな不具合や劣化が生じるため、適切な時期に改修・修繕工事を行い手をかけることが必要です。また、中規模から大規模なリニューアル工事を行うには計画性が必要で、プロパティマネジメント会社は有用性や遵法性を考えながら、オーナーの意向に沿った適切な管理計画の立案、工事計画の策定、工事業者の選定、工事業者の施工内容等の精査、工事監理等を行います。

 
プロパティマネジメント業務は多岐にわたるため上記のように区分して把握されることが多いですが、最も重要なのは、不動産のオーナーとテナントのつなぎ役として、総合的に不動産から得られる収益を最適化することであると考えられています。

なぜプロパティマネジメントが大切なのか、またこの分野における今後のIT化の余地については次回以降で解説いたします。

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